-ポタ-



「えっ?どうした?」



「いえ、なんでも…」



なんで…。



涙の色が…ピンク色…。



ピンク色の涙って…何の感情?



私自身も初めて見たピンク色の涙を私は知らない男の人の前で流した。



「おい、なんで?泣いてるんだ?」



「い、いえ。なんでもないです」



私は、制服の裾で初めて流したピンク色の涙を隠した。



「そうか、本当悪いな」



「いえ」




私は、男の子に頭を下げて玄関に向かった。