ムーンライトの森の入口に、誰かが立っています。
それはロッティーの帰りが遅いので心配して
森の入口で、待っていたお母さんの姿でした。
遠くから、その姿が見えたので
大声で呼びながら、ロッティーがかけ寄って行きます。

「お母さーん」
「ロッティー」
お母さんもロッティーの姿を見て、大きく手を振っています。

「ただいま」
「おかえり」
元気よく笑顔でロッティーが挨拶しました。
お母さんは、出かける前よりもロッティーが
少し頼もしくなって、帰ってきたように見えたのです。

ロッティーの後ろから、見知らぬ、くまの男の子が
ぴょこんと顔をのぞかせています。

「あ、紹介するわ。『 知らない森 』からきた。チャムよ」
「俺、チャム。よろしく」
「おや! 友だちも連れてきたのかい?」
「チャムは大事な友だちなのよ!」
「ようこそ、チャム。ムーンライトの森の仲間たちと仲よくしてね」
「はい!」
お母さんに笑顔で歓迎されて、チャムもうれしいそうです。