「ロッティー! たすけて」

その声に、思わず目を開けてしまったロッティー。
見れば、チャムが大きなイノシシに首根っこを
押さえられて、周りにはハリネズミとイタチもいます。

「たすけてよぉー」
チャムはイノシシにつかまれたて、ジタバタしていました。
ロッティーは知らん顔で逃げようと思いましたが……。
みんなに取り囲まれて、チャムは泣いていました。

「このウソつきチャムめ! ぶん殴ってやる!」
イノシシがこわい声で言いました。
「おまえのウソのせいでひどい目にあったぞ! ハリでつき刺してやる」
ハリネズミもカンカンに怒っています。
「ウソつきには、おいらの臭いガスをおみまいするぜ」
イタチがおしりを向けました。
どうやら、チャムのウソのせいで、みんな迷惑したようです。

……ものすごく怒っていて、チャムはひどい目に合わされそう。

「お願いです。チャムを許してやってください」
思わず……ロッティーは口走ってしまいました。
知らん顔で逃げようと思っていたのに……。
チャム一匹におおぜいは卑怯だと思ったからです。