「僕が席に、案内してあげるよ」 カイチ君は私の手をとって 後ろの方まで歩きだす。 またも、ドキドキする私。 これは重症かもしれない。 「あ゛ーーー !!」 大きな声で叫ぶ私。 1番後ろの真ん中の席。 見つけたアイツの姿。 思わず、カイチ君から手 を離し、アイツのところに 走っていった。 そう、今私が見つけたのは 、今朝私を起こしてくれな いうえに、そのせいで私を こんな広い学校に迷わした 犯人―――裕也だった。