赤い狼 壱






すると、茂さんは右の口角をゆっくりと上げた。






「俺にはまだ、未練が残ってるようにしか見えねぇけどな。」






―――そう言った茂さんの低い声と、ジッと見つめる黒色の瞳が脳に焼き付いて離れなかった。