さっきまでざわざわしてた教室が静かになり、みんなが二人を注目していた。
「隼人先輩。今週の日曜日、暇ですか?よかったら、どこか出かけませんか?」
するといつもの笑顔で、
「ごめんね。日曜日は予定があるんだ。」
「予定ってなんですか?」
まさか、予定まで聞かれると思ってなかったのか、眉をしかめた。それも一瞬のことで、笑顔になり、立ち上がった。
私のところに歩いてくる。
私の所にきて、肩を引き寄せながら言った。
「香織と出かけるんだ。」
え?!私聞いて無いんだけど。
「ね、香織。」
そういって強く見つめられた。
「う、うん。」
すると周りからやっぱりという声が聞こえてきた。やっぱりってなんだろう。私はわけが分からず首をひねってると、隼人は私の肩をさらに引き寄せた。
「というか、香織以外興味ないから、誘われても無理なんだ。ごめんね。他の子に誘われても、出かけるつもりも無いし。」
なっ!?なんて恥ずかしいことを!!私は恥ずかしくてうつむいてしまった。
「えー!先輩、独り占めはダメですよ。」
その声に顔を上げた。


