公園の隅、同じくらいの年の女の子が
声を殺して泣いていた。


「何で泣いてるの?」


びくっと一瞬肩を震わせた彼女は、
俺の存在に急いで涙をハンカチで拭っていたっけ。


「関係ないし、泣いてない。」


素直じゃないのも、気持ちの伝え方が下手なのも昔から。

どうしてだろう。そんなきみに、俺は惹かれたんだよ。

守ってあげたいと、
笑っていてほしいと、
心から想った。