車内☆恋愛

「いえ…楽しんでくださいね……?」

「じゃあまたバイトでね」


――…


「うぇ……ん」


あたしは1人うずくまって泣いた。

なんであたし泣いてんの…

わかってたじゃない。

見てるだけでよかったのに。

関わりだってなかったのに。

名前すら知らなかったのに。


「こんなに好きになっちゃったじゃん…」


ボロボロと涙が溢れてくる。


「璃南っ!」

「璃南ちゃーん」

「は、華!?碧くん?」