心配してくれた、の?


「…うぅん、あたしが後ろ歩いてただけ」

「…そ」


素っ気ないけど。

心なしかゆっくりな歩調になった。


「……隣、歩いていいですか」

「イイデスヨ。」


あぁ、幸せだ。

こんなこと考えてみなかった…

だって名前すら知らなかったのに…!


「加賀美って変」


クスクス笑う啓くん。

笑った顔、可愛いな………


「変とか失礼だよ…」

「だって普通聞かないだろ?」