車内☆恋愛

「俺、加賀美が好きなんだけど。」

「…啓くん。」


照れくさそうにコーヒーを混ぜる。


「電車のなかでずっと話したかった。」

「うん…」

「見てるだけだったけど好きだった。」

「うん…あたしも。」


あたしは小さい声で言った。

啓くんはかき混ぜる手を止める。


「え?いまなんて?」

「あたしも…。」

「ちょ…待って。え?」


啓くんが焦る。

あたしはくすくす笑った。

啓くんはコーヒーを一気飲みする。


「うえ、苦…」