車内☆恋愛

あたしは目の前にいる啓くんを

ちらりと見た。

啓くんは何か考えるように

眉間に皺を寄せていた。


(啓くん好きだよ…でも、諦めないと)


「…いいですよ」

『お、まじかよ?』

「もちろん先輩の奢りで」

『あほか。』

「今日はパスタ食べたい気分です」


いまは誰かに甘えたい……

蒼二先輩はあたしを受け止めてくれる。

守ってくれる……

なんとなくいつも甘えられる存在だった。


『ったく、しゃーねーな。
ウマいとこ連れていってやるよ』

「やった♪」