さゆりん、かぁ。 中学生なんてついこないだだったのに、 小学生の頃は随分昔に感じるな。 記憶を漁ると、悲しみの半面楽しみが詰まってる。 「さゆりん。」 「っ!?」 「あたしもそう呼ぶから、 またパンダちゃんって言ってよぉ。ね?」 理恵子はあたしの顔を覗いて ニカッとした。 ああ。 あたしはバカだ。 勝手に壁作ってたんだ。 それを理恵子はぶち壊してくれた。 「…パンダちゃん。」 「なにぃ?さゆりん」 「これからもよろしくね。」 「こちらこそ〜。」