窓辺に、月明かりに照らされたダリアの花が見えた。 彼女の好む花。 花言葉は色々あるが、瞳子は「不安定の花なの。だから、私と同じね」と言って笑っていた。 そうやって記憶の中の瞳子は、微睡みに溶けていく。 目蓋が重い。 「にゃあ」