「何年ぶりかしら。2人で並んで話なんてするの」

「5年…だね…」

同窓会会場の近くの公園に、3人は来ていた。
少年は、一人で公園の遊具で遊んでいる。
俺たちは、近くのベンチに腰かけた。
 
「…元気だった?」

「うん。君も元気そうだ」

「まぁ…ね」

沈黙が2人を包む。
口が上手く開かない。
言葉が続かない。
 
話したい事があって、あって、ありすぎて…
 
何を話したらいいのかわからない…
 
 
沈黙に絶え切れなくなって、俺は口を開いた。

「琉…あの子は…?」

「……私の一人息子の祐季よ」