卒 業

貴方が傍にいた日々
離れて解った
貴方の存在の意味。
今頃気付く胸の痛み

愛してた――





きっかけは夜、友人からの一本の電話だった。
　
「来週の日曜日、学年の同窓会あるから来なさいよ？」
「えっ？でも急に言われて「来なさいよ？」
　
半ば強引に話を進められ戸惑う私をよそに友人は
「絶対によ」
と強く言い電話を切った。
　
そっと受話器を戻す。
その手つきには、戸惑いさえ感じる。
　
あんまり行きたくないな。
　
本音を言えば、この一言に尽きる。
　
だって、行ったら会ってしまうかもしれないから。