「写真を見る度にあの時を後悔したんだ。
あの時に分かってやれたらって……そればかり考えてた。
些細なことを許すことができなかった……好き故に琉がしたことを……分かってやれなかった。
ごめん……本当にごめん……。」

私は顔をあげた。

彼の顔が、目の前にある。

こんな苦しい表情の彼を、私は過去に見たことがあっただろうか。
 
「もういい……もういいよ……祐也」

私は手を伸ばして、そっと彼の頬に触れた。
 
そして、何も言わず、そっと口付けた。