「じゃぁ……今夜一晩泊めてもらおうかな…危ないし」
「だな。もし具合悪くなったら大変だしな。」

彼は、風呂に入って来ると言って、席を立った。
私は一人、寝室に残される。
 
間もなくして、シャワーの流れる音が聞こえた。
その音を聞きながら、部屋を見回す。
大学で使用している教科書や、何を書いているのか分からない参考書。
息抜きのための漫画の単行本。

あ、これ、私も読んでるやつだ。
 
女の気配がない部屋。
そう言えば、アイツは今彼女いるのかな。
過去バナばかりしてたから、今の状況とか、全然聞いてないな……。

…別れたの、かな…。


本が散らばった机の上に、放置されたアルバムを見つけた。

何気なく表紙を開いた。