「行ってらっしゃい!!」 時刻は9時過ぎ。 あたしは玄関で爽麻を見送ってる。 制服を着たカッコいい爽麻が、あたしをじっと見る。 「迷子になるなよ」 「分かってる!」 毎日言わなくってもいいじゃん! 「いや、お前は理解できねーから…」 ブツブツと何か言ってるけど、その意味を理解することが出来なかった。 「じゃな。」 「あっうん!気をつけてね!!」 ダルそうに歩いてく爽麻を、あたしはただ見ていた。