昔、大好きだったアオくん。 “リサちゃん”と呼ぶ声も。 あのフワッとした笑みも。 碧色の瞳も。 優しく撫でてくれるその手も。 ――どうして忘れていたのだろう。 「里沙…?」 気づけば大量の涙が溢れだしていた。 あのお別れの日と同じように。 「…アオくん。」