右手は中沢くんの手にギュッと握りしめられていた


「ずっと、こうしててくれたの…?」


「うん。」


微かに震えている手は、ものすごく心配してくれたのだとわかる。


「今何時…?」


「朝の6時」


「ええっ!?」


そ、そんなに寝てたの!


「中沢くんは朝からどうしてここに…?」


「看護婦さんに、里沙の傍にいさせてくださいってお願いして泊まらせてもらったんだ」


うわあ…、めちゃくちゃ迷惑かけちゃった…