「――…アオくんっっ!」


はっ、と目が覚めれば、目の前には白い天井。


消毒の香りが鼻をかすめる


ここは…?


「里沙、起きた!?」


中沢くんがあわてふためくようにあたしの名前を呼ぶ。


「ここは…?」


「病院だよ。里沙、いきなり倒れたの。」


「ごめんなさい…、迷惑かけて」


デートの途中だったよね。


「よかった…」


安心したように、ほっと息をつく中沢くん。


「あ、手…」