「昨日、夢をみたんだよね…」 「夢?」 「うん。夢だから正確に覚えてる訳じゃないんだけど、小さい頃のあたしと誰かが真冬に公園のベンチに座ってなにかを言っている夢。…その夢が、どうしても心にひっかかって」 結構覚えてたな… ただ…、自分の記憶のひとカケラがなくなっていたのを薄々感じている。 「真冬の、公園…」 中沢くんはなにかを言いながら考え込んでしまった 悪いこと言っちゃったかな…。