部屋を出て、草履を穿いて外に出る。



星が遠くに見える。やはり、星を見るには冬だな。



夜だと言うのにまだ明かりのついている店が多くある。



6月だし、月の高さから見て9時くらいかな・・。


ボンヤリとそんなことを考えながら歩いていれば、ふと現代には無い鍛冶屋に目が留まった。



この時代に居るんだし、この刀以外に武器、あっても良いよな・・・・。



こじつけの様に頭の片隅で考えながらも、足は鍛冶屋へと向かう。



「へぇ、らっしゃい」


威勢のいい男の野太い声が響いた。



店の中には包丁、刀、クナイ、小太刀・・様々な刃物がおいてあった。


「随分若ぇお客さんでぇ。何をお探しで?」


『いや、特にコレといって・・』


「へぇ?まぁ、何かありましたら声かけてくだせぇ」