春。 春休みになって ― もう一度あの町へ行った。 アイツと会うはずの町 ―。 でも二度目も、 日常としての出会いだった。 ご飯を食べて、テレビを見て、寝て起きて。 そんな何時もとなんら変わりのない、日常。 何も違わない。 ただ少し ― 風の匂いが変わっただけ。