――夢を見た



  ぼんやりと霞んだ

  遠く、懐かしき過去の夢を



  甘く、優しい闇の中で

  君が僕に微笑んだ




  ――想い出す


  決して忘れることなどない、

  けれど、忘れたフリをしてきた


  身勝手な幸福の世界に

  君を閉じ込めていたあの日々




  無邪気な少女は待っている


  あの狭い闇の中で――