でも、「待てよ」と呼び止められた。

振り向くと、計画的に待機してたのか、3人の仲間であろう十数人を現れた。

私は一気に追い込まれた。

私はいくら暴走族のメンバーだろうと、まだ日が浅い。

亮平や斗真さんたちに喧嘩の仕方を教えて貰ったけど、こんな人数を1人で殺るなんて難しい。

しかし、負けるのは悔しい。

私は雨が降り出した空を見上げた。

…亜弥。

私に力をちょうだい…?

何もせずに負けるなら、殺る!!

私は近付いて来る男たちに向き合った。



「面倒臭いんだよ――ッ!!」



私はドンッと、先頭に居た男に飛び蹴りを喰らわせ、気絶させた。