「俺ら家族がちゃんと居るからな…」



樹はそれだけ言って、私をただ抱き締めてくれて居た。

何時間も、同じ体制は辛い筈なのに、私が眠るまで、樹は傍に居た。

―――お昼前に起きた時、さすがに居なかったけど、私は重たい体を起こし、リビングへと向かった。



「優香、ご飯食べなさい?」



義母親に言われ、私は頷いて、椅子に座った。

トーストと温かいスープが出されて、私は両手でスープカップを包んでスープを飲む。



「…っ…」



止まってた涙が溢れて来た。

義母親は無言で私の隣に座り、頭を撫でてくれた。