おっさんは財布を取り出し、金を出そうとしてる。



「俺らは金を要求してない」



俺がそう言うと、おっさんは「小切手ですか!;;」と言う。

…や、だから金じゃねぇよ!;;

俺は手を引っ込め、兄貴に後は任せる事に。



「名刺、出せ。もしも優香に何かしたら、俺らあんたを殺っちゃうよ?(笑)」



教師が安月給と言えども、実家暮らしの俺らは金に困ってない。

困るのは、生徒であり、妹と優香に何かあった時。

おっさんが名刺を兄貴に渡せば、兄貴は「どうぞ?」と、立ち上がって、帰る事を許した。

「すいませんでした;;」と去って行くおっさんを見届けると、兄貴は椅子に座り直した。