…めんどくせぇ…。



「お前らの他に共犯は?」



「「い…居ません……」」



不幸中の幸いとしておこう。

義父親が辞めて、恩を仇で返さなくて済むようになる。



「死にたくなければ、アレは嘘だと訂正して、二度とやんなよ?」



俺が2人の耳元で囁くと、必死に頷いた。

「次はマジで容赦しねぇ」と釘を刺し、俺は優香の頭を撫でて、自分の教室に戻った。

タイミング良くチャイムが鳴り、しばらくして樹が来た。

毎日のようにキャーキャーと騒ぐ女子を黙らせて、出席確認と連絡事項を言って、教室を出る樹。