「ありがとう……」



優太が答辞をぶち壊した雰囲気を自分で取り払い、涙を流して頭を下げた。

優香は涙をハンカチで拭いながら再び立ち上がる。

優香と優太の親友である雨水も立つと、涙でぐちゃぐちゃの顔で笑って拍手をした。



「在校生のみんなも、卒業生も、これから悲しい出来事に遭遇するでしょう。
でも、幸せが訪れる事、誰かが支えてくれる事を忘れないで下さい!
一度だけの人生を、悔いなく生きて下さい!
優香と樹みたいに幸せになり、子供という宝者に出会える筈です――ッ!!………あ;;」



…アホだ、こいつ;;