「大切な両親、親友を失い、それでも先生方に支えられ、今日の卒業式を迎えられました。
失った分、新しい生命(いのち)が育まれ…人生の悲しみだけじゃなく、喜びも知れた3年間だった。
俺は、生きる事、大切な姉が居る事、大切な家族が出来た幸せを……強く強く胸に感じてます。
個人的な事ですが、ここで言わせて下さい…。
樹・匠・縁・灯・お義母さん・お義父さん・じいちゃん、そして、何よりも誰よりも今まで一緒に居てくれた優香…っ…、ありがとう……」



俺は涙も拭わず、深々と頭を下げた。