俺は紙についてと、優香たちが上履きを履いてない事を伝えた。



「“援交”か…。
親父も優香もヤバいな」



匠は頭を掻きながら眉間にシワを寄せた。

…ダメだ…。

匠は役に立ちそうにない。

俺は「失礼しました」と立ち上がり、教室に戻った。

誰がやったかわかれば、口封じをして、揉み消す事が出来るけど。



「あ、優太、居た!英語の教科書ある?」



教室に入ろうとした時、優香に呼び止められた。

俺は瞬間的に、“英語だけか?”と思い、優香の教室に行き、机の中を覗き込んだ。

英語だけではなく、全教科書には落書き。

俺は教科書を黒板に投げ付けた。