まだまだ子供で、大人の手を借りないとダメな私が言うのは、恥ずかしかった。



「良いと思う。俺、嫉妬深いから、大学に行かれるより、家で教室をやってたら安心…」



「でも、亜弥の夢も叶えたくて」



「同じ“先生”と呼ばれる立場で、夢を叶えようとしてる優香に、中込は何も言わない」



樹の言葉に、私は肩が軽くなった気がした。

私は「ありがとう」と言いながら、樹に抱き着いた。

樹は「夢は大切にしなさい」と、強く抱き締め返してくれた。

私は幸せ者だと思う。

こんな、素敵な旦那さんに、巡り会えたんだから――…。