「優香さ、今、悩んでるみたいなんだけど」



「進路について?」



…やっぱ、わからないよな。

わかるわけがないんだよ。



「優香、教師より母親になりたいんじゃないか?」



「……はい?;;」



兄貴はポカーンとする。

俺は優香が言ってた事を教えると、兄貴は「そういう事か…」と、壁に背を預けた。

俺もドアに凭れると、兄貴は「避妊をしなければ良いのか?」と言う。

でも、違う気がするのか、自分で言ってて納得してなさそうだ。



「優香と話し合えば?」



「そうだな」



兄貴は俺に背を向け、一階にある芝生のスペースで遊ぶ子供たちを見つめてる。