俺は自分の球を取りに行き、春に子供用の球を渡すと、優香が球を持って来た。



「灯ちゃん、球が選べてないみたいだよ?」



優香が俺を見上げながら言って来た。

灯を見れば、珀に「7ポンドなんて、灯には軽すぎる」と言われてる。

確かに、灯には軽すぎる。

…握力35キロだったような?

灯は結局、珀と同じ球を持って来た。



「春、投げてみな」



俺が春にやり方を教えながら一緒に投げる。



「ガーターなしの意味なかったんちゃう?」



春は生意気に言って来る。

…俺のお陰だろうが。