「何でー?」



保がトーストにバターを塗りながら私に訊いて来た。

私は「法事で居ないから」と言いながらフライパンをシンクに置き、4人の目玉焼きをカウンターに並べた。

匠が目玉焼きを灯ちゃんたちに回すと、樹が「わかった」と言う。

フライパンを洗い、生ゴミを片付けると、優太が「こちそうさま」と言って、部屋に行ってしまった。

保は「兄貴も連れてげば良いのに」と、目玉焼きにフォークを刺す。

私は「いずれね」と告げ脱衣場に行き、洗濯物をカゴに入れる。

連れて行くのが嫌なんじゃない。

でも、私は行くならお墓が良いと思ってた。