「お兄ちゃんさ、“幻滅”って言われてショックを受けるなら、何で優香にあんな事を言ったのよ」



縁が優香の椅子に座り、ウインナーをつまみ食いしながら、兄貴に問い掛ける。

兄貴は「誰もショックなんか受けてねぇだろ」と、灰を溢した。



「十分、受けてんじゃないの。
優太、早く食べな?あ、匠兄と行けば良いか」



縁は2限からなのか、悠々と時計を見て優太を急かす。

優太は苦笑して、食べようとしない。



「お袋。金、優太に渡してやれよ」



「そうね」



母親が優太に、金が入ってるであろう白い封筒を渡した。