「「優香!;;」」



私を押さえる優太と灯ちゃん。

私が樹のジャージを引っ張ってたからだ。



「体を売って楽しいか?自分を商売道具にして稼いで楽しいか?
汚いのは、正しくお前の心だな」



「……そう。先生の事、好きだったけど、簡単に“汚い”と言う人間とは思わなかった。幻滅です」



私は鞄と財布を持ち、玄関へと向かった。



「待て、優香!!」



「…ほっとけ、優太」



優太が追い掛けて来たけど、樹が止めて居た。

私は義母親の涙にも気付く事なく、豊嶋家を飛び出した―――……。