灯ちゃんと匠がダイニングに行くのを見て居ると、樹が口を開いた。



「母親は説得した。俺と約束してくれるか?一生、俺と居るって」



「…居れないなんて、ヤダ…」



顔が見れないとなると、口は素直になるもんだ。

私は溢れそうな涙を堪えて声を出した。



「ここに住みたいか?」



「住みたい…っ」



「…じゃあ、一緒に住もう。
優太と俺と3人で。ま、オマケが来るかも知れねぇけどな?
名前も一度、河原に戻すけど、俺がちゃんと、豊嶋姓に直すから」



「…うん…っ…」



私は樹から見えないとわかっていながら、涙をポロポロと溢しながら、必死に頷く。