俺が守るべき人が居るなら、俺は最期まで、守り抜きたい。



「―――良いわよ。私は貴方たちに任せる。樹を信じる事にする。
本音を言えば、怖かったの。
付き合えば、別れる事だってあるじゃない?樹はこの家に残れる。
でも、優香はそうもいかないじゃない。けど、私にとって、縁と灯と同じで、私の大切な娘なのよ。
だから樹、約束して?行くなら、優香を手放さないで」



「ん。約束する。こんな楽勝な約束、破るなんてあり得ないから」



俺は母親の手を握って頷いた。

匠に「行くぞ」と告げて、家を出る。

「俺も誘ってよ!」と、オマケがついて来たけど。