18時頃、捜索は一旦、中止。

珀に「お礼はいずれ」と別れ、家に帰ると、「何でだよッ!!」と言う、怒鳴り声が聞こえて来た。

慌ててリビングに行くと、樹兄が匠兄に押さえられながら、怒りを露にしていた。

保はソファーに座り、泣いてる母親の背中を見てる。



「反対なら反対で構わない。
でも何で、優香に言うかな…。
“後で話そう”とか、“親父と相談する”とかあっただろッ!!」



「わかったから、落ち着けよ兄貴!!今は、優香の居場所を見付けないと…」



私は優太に連絡し、今どこに居るか訊くと、ガチャと玄関が開いた。