「優香なら部屋に居る筈なんだけど?」



灯がプリンを食べながら言う。

俺と匠が優太を見ると、「亮平が優香が来ないって!!」と叫んだ。

…“来ない”って何だよ?

俺は父親が飲む為に置いてあった水を立ち上がる。



「優香はどこに行くつもりだったんだ!」



「たまり場…。確か大杉ーオオスギー公園の裏にある廃墟!!」



「匠、行くぞ」



「う、おー!」



酔ってるが、優太を連れて行くよりは良いと思い、俺は匠と家を出た。

匠は「吐いたらごめんよー」と、よろめきながら走ってついて来る。