リフレイン〜2nd Season〜


「水樹…」




朱里は小声で言いながら、険しい顔をした。




「…本物みたいだね」




あたしは鞄から銃を取り出す。




「あら…持ってきてたの?」




朱里は護身用の銃を見て呟いた。



「一応持ってきてただけなんだけどね。ラッキーだったわ」




と言いつつ、あたしは銃を鞄にしまった。




「使わないの?」




朱里は不思議そうにあたしを見る。




「銃だと警察かもって疑われるじゃん?だから他の物使わないとだよ。なんかないかなぁ…」




あたしは病室を見渡す。




「あ、それならこれがあるわよ!」



朱里はベッドの脇にあるチェストから警棒を出し、あたしに渡してきた。




「おーっ!さんきゅー朱里ぃ〜♪これなら使えるわぁ」




あたしは朱里にお礼を言う。




――ガラッ!




いきなり勢い良く病室の扉が開いた。




「――おい!お前ら早くロビーに移動しろ!殺すぞ!!」




来たか…。




あたしはテロリストに見つからないように、銃と警棒をジーンズのベルトに挟めた。




「……はい…」




あたしと朱里はわざと怖がるフリをする。




下手に堂々としてると、また疑われるかもしれないから。




あたし達は両手を挙げながら、病室を後にした。