――ドッ!!




ボウガンは鈍い音を立てた。








「んっ……」




「――朱里!」




そこには、思い切りボウガンが貫通した肩を押さえ、倒れる朱里の姿。




「大丈夫か!?朱里!」




健太が咄嗟に朱里に近寄る。




「ハァ…だ、大丈夫…よ、これくらい…それよ…り…早く、留架さ、んを…」




朱里は苦しそうに健太に抱き抱えられている。




「とにかく月島を病院へ!佐々倉!救急車を呼んで付き添え!」




「はいっ!」




健太は返事をした。




見ると、まだあの不審者がいる。



逃げられちゃ困る。
捕まえなきゃ…!




あたしは銃を構え、不審者の方に走り出した。




「二宮!よせ!危険だ!」




緒方さんが大声を上げた。




あたしはその声を無視し、走る。



不審者は驚いたのか、あたしにボウガンを向けた。




「許さない!朱里を…大事な仲間を…!」




あたしは引き金を引いた。