「そうなんだ〜。あたしも彼連れて実家に帰る予定だったんだけど…行けなくなっちゃった(泣)」




「あらま、そうなの。残念よね」




あたしと朱里は銃をホルダーにしまうと、武器の確認をして署の表に出た。




すでにもう車が着いていた。




あたし達は車に乗り込み、署を後にした――…




――総理官邸。




「ここが総理官邸かぁ…でかいね…」




あたしは車から降り、巨大な建物をジーッと見上げた。




「そうね。確か水樹はお嬢様の警護よね?」




朱里はあたしの隣に来た。




「うん。健太とね!朱里は北野さんと緒方さん達と、検索と消毒だよね」




「えぇ。終わったら交代するわ」




「はーい♪」




「それじゃあここから先は指示通りだ。集中して任務にあたるように」




緒方さんはあたし達にそう言うと、朱里達と一緒に検索と消毒に向かった。




「じゃ、行こ健太!」




「おうっ!」




あたしは健太と一緒に総理官邸に入り、インターホンを鳴らした。