「う……そ…」




あたしは医師の前で呟いた。




「大丈夫?美姫ちゃん。混乱してない?」




医師は心配そうにあたしの顔を覗き込む。




ここは、あたしが通院してる産婦人科。




あたしは昔から生理不順で、この病院では顔見知りなくらいだ。




担当医の医師とも仲が良くて、いつも診察が終わるとこんな風に話して帰る。




「医師、今なんて…」




「ん?だから妊娠してるわよって。ちょうど2ヶ月ね!おめでとう♪」




に、妊娠…?




嘘……。
今回もまた単に生理が遅れてるだけだと思ってたのに…。




あたしは思わず俯いた。




「美姫ちゃん、どうしたの?相手は…この間言ってた、同じ職場の彼よね?」




医師は心配そうに聞いてくる。




医師には優輝のこと話してる。
すごく素敵な男だって。




「はい……けど…」




あたしはゆっくりと話す。