あたしの耳に元気な産声が聞こえた。 「戸田さん!おめでとう!元気な男の子ですよ!!」 助産師さんがあたしのお腹に赤ちゃんを乗せてくれた。 可愛い…。 この子が…あたしと潤の子…。 「水樹、よく頑張ったな。お疲れ!」 潤はあたしの頭を撫でてくれた。 そして赤ちゃんを見る。 「やっと出会えたな…俺達の愛の証。」 潤はとても優しい目をしてる。 見るからに“お父さん”って感じの。 あたしは潤に何か言おうとしたけど… 出産の疲れが、どっと押し寄せて意識を手放した――…