しばらく待つと、診察室から看護師さんが顔を出した。




「戸田水樹さん、どうぞ」




あ、あたしだ!




「はい」




あたしは立ち上がり、診察室に入る。




「戸田さんですね。お掛けになって下さい」




さっきの女医さんがカルテに記入しながら言った。




あたしが椅子に座ると、女医さんは体の向きをあたしの方に向けた。




「おめでとうございます。妊娠されてますよ!ちょうど3ヶ月ですね。」




やっぱり…!
妊娠してたんだ…!!




「ありがとうございますっ…!」




あたしは満面の笑みで言った。




嬉しい。
嬉しくてしょうがないよ…。




「それで今後の事なんですが、何度か定期検診に来て頂くことになると思います。出産に向けて、お腹の赤ちゃんの健康状態や母体の健康状態など、色々とあるので…あ、それと市役所で母子手帳を一冊受け取って下さいね!」




「はい、分かりました!」




あたしは元気良く返事をした。




しばらく今後の事についてとか、日常生活の過ごし方について話した後、あたしは診察室を出た。




潤が待つ長椅子に行くと、あたしに気付いた潤が近寄ってきた。




「水樹、どうだった?」




「やっぱ妊娠してるって!ちょうど3ヶ月らしーよ♪」




あたしがそう言うと、潤は嬉しそうに笑った。