リフレイン〜2nd Season〜


「へぇ〜どれどれ…」




朱里は興味津々にケータイを見る。




するといきなり朱里の表情が急変した。




「嘘…この人って…」




え…?




“この人'?




朱里、潤のこと知ってるの?




「あの〜…朱里?」




「…ねぇ水樹。彼、なんて名前?」




朱里は静かに聞いてきた。




「え?戸田潤だけど…」




「戸田……潤…」




朱里はケータイをストン、と膝の上に落とした。





「えっ?潤のこと…知ってるの?」





あたしは不思議に思い、聞いてみた。




「あっ…ひっ、人違いだったみたい!あたしの知り合いにそっくりな人がいるのよ」





「そ、そうなんだ!」




朱里…
なんか異常に焦ってる?




どうしたんだろ。




「ほ、ほら!もうこんな時間だし帰りましょ?」




時計を見ると、もう夜の12時になっていた。




「あっ、うん!帰ろっか…」




あたしはぎこちなく返事をした。




朱里は焦りながら鞄をわし掴みにすると先にオフィスを出た。




「――ありゃ?みず?」




朱里がオフィスを出た後、うしろから声を掛けられ、振り向く。