「だって楽しみなんだもーん♪潤のご家族に会えるのが!」
「ははっ!そりゃ良かった」
潤はハンドルを操作しながら、あたしに声を向けた。
――そして車を走らせること、約1時間。
潤の運転する車は、立派な一軒家の前に停車した。
「着いたよ、ここが俺の実家。」
「えっ!?ここが!!?」
デカっ!!
お屋敷みたい……。
「ん?どうかしたか?」
潤は車から降りると、あたしを不思議そうに見た。
いやいや〜…
どうかしたかって…。
「潤って、御坊っちゃまだったんだね…」
「は〜?何言ってんだよー(笑)」
潤はケラケラと笑いながらあたしの前を歩く。
潤の基準がよく分からない…(笑)。
立派な門構えの前に立ち、インターホンを鳴らす潤。
するとインターホンごしに、女の人の声がした。